そして現在神奈川県立美術館 葉山で開かれている「プライマリー・フィールド 美術の現在 ―七つの<場>との対話 Primary Field 」という7作家によるグループ展では、大規模な彫刻と壁面を使った平面を組み合わせた作品「空の水-XIV」が展示されています。15メートル四方の空間に高さ5.3メートル、直径8メートルのドーム型の彫刻が空間を抱え込むかのようにたっています。その周りの壁面には青木が撮影した写真から切り出された青いマルの連続した形が取り囲み、彫刻と響き合っています。この作品は青木の代表作の一つとなることは間違いありません。海沿いのこの気持ちの良い美術館で是非ご覧下さい。
大規模かつ数多くの展示を続けた青木ですが、今年はまだ最後に東京のギャラリーハシモトでのグループ展「group show "winter tales"」に参加します。期日は12月14日〜28日です。そして年明けにはその同じギャラリーハシモトで、版画展と彫刻展が連続して開かれます. 版画展は1月7日〜16日、彫刻展は1月18日からです。そして同時期に銀座のギャラリー21+葉での彫刻による個展も予定されています。版画展では新作版画「水天」シリーズとともに最初期の版画も含め、青木の版画作品の変遷が見られる展示になります。年明け、まだゆっくりした気分の時期、是非連続したこの展示をご覧下さい。
HIGURE 17-15 casでの展示風景
1F入り口から
2Fへと続く
地下ではブロンズ作品とともに
"水天"シリーズの銅版画が展示された。
神奈川県立美術館 葉山「空の水-XIV」
HIGURE 17-15 cas 東京都台東区谷中3-17-15 TEL:03-3823-6216 神奈川県立美術館 葉山 神奈川県三浦郡葉山町一色2208 TEL : 046-875-2800 ギャラリーハシモト 東京都中央区日本橋3-5-5 矢部ビル1F TEL : 035641-6440
現在ニューヨークのジャパン・ソサイエティー〈Japan Society〉で開かれている 「Making a Home : Japanese Contemporary Artists in New York」 というグループ展に参加しています。これはニューヨークを活動の拠点とする33人の現代美術家によるグループ展です。日本人アーティストは1950年代からニューヨークに住み始め、アメリカの現代美術の影響を大きく受けながら同時に日本人独自の美意識やスタイルを持ち込み、堅持してきました。これらの作家の活動を歴史的に展観することが出来る大規模な展覧会です。この数十年ニューヨークで活動する作家33人のひとりとして選ばれた笠原は新作インスタレーション「SHEER」を発表しています。
肌色のストッキングで覆われた身体的空間の中にはいると、壁面は乳房の形状で埋め尽くされており、様々な言語で話す人々の小さな声が壁のあちこちから聞こえてきます。これらはそれぞれが自身の「喪失」について語ったもので、作家が5年にわたって世界中で集めました。音を初めて用いたこの作品は今後も形状を変えながらシリーズとして展開します。1月13日まで開催されていますので、会期中ニューヨークへおいでの方は是非ご覧下さい。
展覧会の概略はこちらでご覧いただけます。
同じくニューヨークにて11月8日〜12日に開催されたアジアン コンテンポラリー アートフェアでの特別展「SIMULASIAN」にて「MANUS-CURE」が展示され好評を得ました。
また、マイアミアートフェアに付随し12月4〜9日開催されたARTHOUSE MIAMIではビデオ作品「SETTING」が展示されました。